こんな腫れ方をしていませんか?

強く押すと痛い、熱っぽい
歯ぐきを指で押したときにズキッと痛んだり、顔の片側が少し熱をもったように感じることはありませんか?
これは、歯ぐきの中で炎症が起きているサインです。放っておくと腫れが広がったり、熱が出たりすることもあるので注意が必要です。
歯の根元がぷっくり腫れている
鏡を見たときに、歯の根元が丸くふくらんで見えることはありませんか?
この場合、歯の周りに細菌がたまって膿が出ている可能性があります。噛んだときに違和感があったり、膿の出口ができて口の中に苦い味が広がることもあります。
親知らずのまわりだけが赤くはれている
親知らずが生えかけている部分が赤く腫れて痛むこともよくあります。
歯ぐきが腫れる主な原因
歯周病(歯ぐきの病気)
歯ぐきの腫れで一番多い原因は「歯周病」です。
歯のまわりにたまった歯垢や歯石の中で細菌が増えると、歯ぐきに炎症が起きて赤く腫れてしまいます。軽いうちは出血する程度ですが、進行すると歯を支える骨まで溶かしてしまうことがあります。
むし歯が原因で根の先に膿がたまったとき
むし歯を長い間放っておくと、歯の神経にまで細菌が入り込みます。
その結果、歯の根の先に膿がたまり、歯ぐきがぷっくり腫れることがあります。噛むと強く痛んだり、ズキズキするのが特徴です。
親知らずが生えかけて炎症を起こしているとき
親知らずは一番奥にあるため、歯ブラシが届きにくく汚れがたまりやすい部分です。
生えかけのときに細菌が入り込むと、歯ぐきが赤く腫れて痛みます。場合によっては口が開きづらくなったり、頬まで腫れることもあります。
歯が割れてしまったとき
見た目では分かりにくいですが、歯にヒビが入ったり割れてしまうと、そこから細菌が入り込んで炎症を起こすことがあります。
原因が分からない腫れや強い痛みのときには、歯の破折が隠れている可能性もあります。
薬の副作用や体調不良が関係することも
一部の薬(高血圧やてんかんのお薬など)には、歯ぐきが腫れやすくなる副作用があります。
また、疲れやストレス、睡眠不足などで体の抵抗力が下がると、歯ぐきに炎症が出やすくなります。体調のサインとして歯ぐきに腫れが出ることもあるのです。
歯茎の腫れを抑えるために家でできる応急処置
冷たいタオルで軽く冷やす
歯ぐきがズキズキして熱を持っているときは、頬の外側から冷たいタオルや保冷剤をあてると一時的に腫れや痛みがやわらぎます。直接歯ぐきに氷を当てるとしみたり逆効果になることもあるので、必ずタオルなどでくるんで優しくあてましょう。
痛み止めを正しく飲む
市販の痛み止めを使うと、一時的に楽になることがあります。ただし、用法用量を守って服用することが大切です。強い痛みが続く場合や薬が効かないときは、自己判断せず早めに歯科医院を受診してください。
やってはいけないこと(押す・揉む・飲酒など)
腫れている部分を指や舌で強く押したり揉んだりすると、かえって炎症が悪化することがあります。また、熱いお風呂やお酒・刺激の強い食べ物も腫れを強める原因になります。症状を悪化させないために、無理に触らず安静にしましょう。
歯医者ではどんな治療をするの?

検査(レントゲンや歯ぐきのチェック)
まずは原因を正しく調べるために、歯ぐきの状態を細かく確認します。
歯周ポケットと呼ばれる歯と歯ぐきのすき間の深さを測ったり、レントゲンで歯の根や骨の状態をチェックします。これにより、歯周病なのか、むし歯や親知らずが原因なのかがはっきりします。
歯石や汚れを取り除く治療
歯ぐきの炎症は、歯にこびりついた歯石や汚れが大きな原因です。
専用の器具を使って歯の表面や歯ぐきの中に入り込んだ歯石を取り除きます。痛みはほとんどなく、きれいにすることで歯ぐきの腫れや出血が徐々に改善していきます。
根の治療や親知らずの処置が必要な場合も
むし歯が進んで歯の神経まで細菌が入ってしまっている場合は、歯の根の中をきれいにする「根の治療」が必要になります。
また、親知らずが原因で炎症が起きているときには、汚れを徹底的に掃除したり、場合によっては抜歯を行うこともあります。症状や状態に合わせて最適な方法を選び、無理のない治療を進めていきます。
歯茎の腫れを繰り返さないために
正しい歯みがきのコツ
毎日の歯みがきが一番の予防になります。ゴシゴシと強く磨くのではなく、歯と歯ぐきの境目に歯ブラシの毛先をやさしく当て、小刻みに動かして磨きましょう。強い力で磨くと逆に歯ぐきを傷つけてしまうことがあるので「やさしく丁寧に」がポイントです。
歯間ブラシやフロスの使い方
歯ブラシだけでは、歯と歯の間の汚れはなかなか落とせません。歯間ブラシやデンタルフロスを使うと、歯ぐきの炎症を防ぐことができます。最初は慣れないかもしれませんが、毎日の習慣にすると腫れや出血の予防に大きな効果があります。
定期検診で早めにチェック
自分ではしっかり磨いているつもりでも、どうしても磨き残しは出てしまいます。歯科医院での定期検診やクリーニングを受けることで、歯石や汚れを取り除き、歯ぐきの健康状態をチェックできます。腫れが大きくなる前に早めに発見できるので、安心してお口の健康を保つことができます。
太田市で歯茎の腫れにお悩みの方はたちかわ歯科医院までご相談ください
歯ぐきの腫れは、「ちょっとした疲れかな」と思って放っておく方も少なくありません。 しかし、実際には歯周病やむし歯、親知らずなど、放置すると歯を失ってしまう原因になっていることも多い症状です。
「冷やす」「清潔にする」など、ご自宅でできる応急処置はありますが、あくまでも一時的な対処にすぎません。腫れを根本から改善し、再発を防ぐためには歯科医院での検査と治療が欠かせません。
当院では、患者さまの不安をしっかりお伺いし、一人ひとりに合った治療法をご提案しています。
「腫れが気になる」「痛みが続いている」「また繰り返したらどうしよう」と思ったときは、どうぞお気軽にご相談ください。
早めの受診が、大切な歯を守る一番の近道です。